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1. ベトナムの宗派構成

ベトナムの人口のうちおよそ73.2%が、無宗教です。ベトナム政府の調査によれば、無宗教以外の宗派構成は仏教(大乗仏教)12.2%、続いてカトリック6.8%。カオダイ(新興宗教).8%、プロテスタント1.5%、ホアハオ教1.4%、その他わずかなヒンドゥー教やイスラム教が存在します。

 

仏教について

自分を「仏教徒」だとはっきり言える程、敬虔な信者は少なく、商売繁盛、安産祈願などの願掛けのためにお寺に出向く人が多く見られます。

ベトナムは歴史的に中国の多大な影響を受けており、ベトナムの仏教は、日本と同じくに大乗仏教・中国仏教ですが、道教・儒教などとも混交しています。

お寺によっては道教系の神様も祀られており、葬儀や法事などは儒教の儀式で行われるのが一般的です。

 

カトリックについて

16世紀に北部海岸地方で信仰が始まったカトリックは、フランス統治時代に全国に広まりました。

厳格な社会主義の時代には、カトリックは前統治国フランスの宗教であったことなどから弾圧の対象となっていましたが、ドイモイによる開放政策に加え、現政権がカトリックの総本山バチカンと和解をしたことなどから、少しずつオープンになっているようです。カトリック信者であっても、多くの人がベトナムに古くから伝わる儒教的な祖先崇拝などを今でも大切にしています。

 

そのほかの宗教について

北部や南部に多く住む少数民族は、それぞれに信仰する宗教がさまざまです。山地少数民族の多くは独自の「精霊崇拝」を持っています。中国から伝わった仏教や道教などが混然一体となった独自のものです。ヒンズー教徒やイスラム教徒も少なからず存在するほか、色々な宗教の要素を取り入れた新興宗教も存在しています。

 

 

2. ベトナムの慣習

 

宗教との関わり方について

ベトナム人の宗教への関わり方は日本人と似ています。日本の家に仏壇や神棚があるように、ベトナムの家やお店や会社のオフィス等にも祭壇があります。

車やバイクに七福神や恵比寿さん等の神様の置物を置いたりステッカーを貼っている人も多いです。これは日本で車に交通安全のお守りを置いたりする感覚に近いです。

足繁く仏教寺院に通う人もなかにはいますが、日本人がお寺に行く頻度とあまり大差がありません。

クリスマスにはモールに大きなツリーやサンタクロースが出現したり、パーティーが開催される等、盛り上がっており、仏教的な文化が根幹にあっても様々な宗教を取り込むことが出来る国柄といえます。

 

在住日本人が注意すべき点

ベトナムの文化は仏教の影響を多く受けていますが、他の宗教に対しても寛容です。そのため、日々の生活で気にするべきことは多くありませんが、それぞれの信仰に対してのリスペクトを持つ事は必要です。

お寺や教会等に行く際には、肌を露出し過ぎない、写真撮影禁止や土足禁止エリアに注意する、静かにする、など当たり前のマナーを守れば問題ありません。

お寺への参拝時には、日本の神社へ参拝する時のように両手を叩かないこと。指を揃えて長い線香を挟み、お祈りするように三度お辞儀をするのが流儀となっています。お寺でお祈りをする際に使用する線香は基本的に有料です。

日本同様に、新興宗教を信仰している人もおり、宗教および政治などの話は、よほど親しくない限りしないのがベターです。

 

3. ベトナムの祭日について

文化スポーツ観光省文化局の統計によれば、ベトナム全国では年間7,966件もの様々な祭りが開催されているとされていますが、大きな祭事は以下の通りです。

 

Vu Lanについて

旧暦の715日はVu Lanで、テト チュン グエンとも呼ばれます。中国由来で、当初は道教の行事でしたが、現在では「中元節=お盆」という認識です。道教で死者の犯した罪が赦される日とされており、これはベトナムでも同様です。親や先祖への日頃の感謝をする日でもあります。日本のお中元同様、日頃お世話になっている人にギフトを渡すのが習慣です。

一般家庭では食べ物や果物のお供えをします。熱心な仏教徒の家庭では、”あの世で祖先が快適に暮らせるよう、紙幣(紙製のおもちゃ)や服、靴などを燃やして向こうの世界に送っています。

寺院等に普段参拝しない人もこの時期は有名な寺院などに参拝に行く人が多いです。

 

Phat Danについて

旧暦の415日はPhat Danで、ブッダの生誕と悟りを祝います。Vesak/ウェーサーカ祭(ウエサク祭)とも呼ばれ、仏教においては年に一度の祭りですが、休日ではありません。ホーチミン市では、Nhieu Loc-Thi Nghe 運河に多くのランタンが飾られ、日本の灯篭流しのような雰囲気となります。

 

テトについて

ベトナムでは旧暦を使用した旧正月(テト)を祝います。テト前後は町全体がお祝いモードになる為、ビジネス全体が滞る傾向にあります。

家族や親戚で集まり、ご馳走を食べ、目上の人は子供にお年玉を渡す。家で雇っているお手伝いさん等にもテトボーナスとして給料一か月分ほど手渡します。

本来、先祖や祖父母を思い起こし、家族の結びつきを強める期間です。先祖に敬意を表し、墓を訪れ、健康と幸運を祈る機会であり、日本のお盆に近いものがあります。

テト初日に初めて家を訪れる人により、その年が良い年か悪い年かが決まると考えられています。よく笑う人、楽しい人が好まれ、暗い顔をした人が来るとその年はひどい年になってしまうと考えられている為、ベトナム人宅を訪れるときには気をつけましょう。家の主人の干支と訪れた人の干支の相性も大事にされます。

テトは休んで遊ぶ時とされ、特に始めの3日間は掃除、洗濯、アイロンがけ等はしてはいけません。

上下白の服装は葬式と同じで不吉とされ、テトで上下白の服装は厳禁です。(上下黒がいけないと言う人もいます。

大晦日は家族総出で家の掃除などの準備を行います。日本人だからテトは関係ないと、準備に参加しなかったりすると非難を受けやすいです。大晦日は仕事よりもテトの準備に参加する方が無難です。

 

4.その他の祭事について

クリスマスは宗教的祭事というよりは、日本のクリスマスの雰囲気に近いです。モール等でツリーが飾られてサンタが現れたり、子ども向けのおもちゃが沢山売られたりする程度です。

近年はハロウィンもありますが、日本同様に本来の宗教的な意味合いはほとんどありません。

 

 

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